座って用を足せば見られたくないところを見られずにすむ、というわけだ。いいアイデア。 モハマドさんが最初にこうしたのは、2人が今よりもう少し小さかったころだという。出かけた先の公衆トイレでのことだった。 投稿は次のようにつづられている。
「トイレの外に2人だけで置いていくわけにもいかなかったので、連れて入り、『あ、あの天井にあるの何だろう?』と言って2人が上を見た瞬間、パンツを下ろして座りました」 「それとはまた別で、子どもと自分だけで家にいて、トイレに行きたくなったんです。2人の様子や物音に気をつけていないとまずいので、ドアを完全には閉めませんでした。家だし、別に大丈夫だと思って」 「で、用を足し始めたところでドアがバーンと開いて、娘たちがトコトコ入ってきたんです。『パパー、おトイレ?』って。とっさに隠して、『パパまだ終わってないから外で待っててね』と言いました。それ以来です、立ってしなくなったのは」 「それに座ってする方がはねなくて清潔だし、利点は結構ありますね。便座を下ろすのを忘れることもないし。みなさんどう思います?」
「娘はひとりでお手洗いに行くにはまだ幼いので、自分が付き添わないといけません。使わせてもらうときは他の女性をできる限り尊重して、入る前にノックして自分の存在を知らせます」 「もし誰かが中にいれば、自分は娘を連れている父親だと説明して、自分が入っていっても嫌ではないか確認します」 「個室に入ってからも外の様子に気を配って、ドアが開いて別の人が入ってきたようなら、また自分が娘と個室にいますと事情を説明して相手を驚かさないように気をつけています」 「女性用トイレは断然きれいだし、子連れにとっては非常に使いやすくできてます。おむつ替えの台もオープンな空間でなく個室の中にあることが多くて、どこも必ずきれいです」 「娘をもつ父親としては、娘にふさわしくないものから娘を守りたいとどうしても思うわけですが、男性用トイレは100パーセントそれに該当します」
「100%支持します。うちも娘が2歳のころ、夫が男性用トイレでおむつ替えをして全く同じことを言ってました。汚いし、他の人が行き来するすぐそばでおむつ替えするのはやりにくかった、と。こんなところに小さい娘を連れてきてどうしたんだ、みたいな目で見られた、とも」
「今後もそのやり方でいいと思います」
「こういうわけで娘と一緒に入っている、あやしい者じゃない、ってことが周りに伝わっていればいいと思う。何も問題ないんじゃないかな」 「おむつ交換用の台は小便器のすぐそばにあって、何の囲いもなく丸見えでした。おむつを替えるのに何のプライバシーもない状態です」 「例のごとくきれいとはほど遠い状態だし、とにかく娘たちにこんな場所を使わせるのは絶対に受け入れがたいと思いました」 「お父さんだけで子どもと出かけるとこういう問題にぶつかるということを、女性にも知ってもらいたいですね」 「このあたりのことを母親が一人でやっている姿に社会は慣れてしまっていますけど、今は父親も積極的に関わるようになっています。そうすると壁にぶつかって、こういう場合はどうしたらいいのかを学んでいかないといけない。そこはお母さんたちと同じです」 「男性用トイレにもおむつ交換台を設置するのはとても大切です」 「現状、大半の男性用トイレにはありません。さらには、おむつ交換台を人目にさらされる空間にではなく、個室につくってもらえたらとても助かりますね」 「あとはやっぱり清潔であること、これも最重要事項です」 「妻は助けになってくれますが、こうして学んでいく体験の中には、妻は頭を悩ませなくていい事柄もあるわけです。公共の場で男女どちらのトイレを使うかとか、子どもと一緒の出先で自分がトイレに入りたいときどうするか、とか」 「言うまでもないですが、こうした話題についてオープンに話しあっていけるといいなと思います」