他の多くのがんと違って若年層に発症しやすく、20〜30代でかかる人が増加していますが、早期治療で90%以上が治癒することもわかっています。 初期段階ではほとんど症状がなく、自力で気がつくことは困難。定期的な検査が必要です。 20歳になると自治体から受診券が送られてくる「子宮がん検診」はこの「子宮頸がん」を発見する検診のこと。自覚症状がなくとも、2年に1回定期的に受けることが推奨されています。 大学4年生の私も、20歳を過ぎて自治体から受診券は届いていましたが、数年は得体の知れない恐怖心からスルーしてしまっていました…。 まだ子宮がん検診に行ったことがない人が抱えている検診の疑問を、丸の内の森レディースクリニック院長の宋美玄先生に聞きました。 やはり、子宮頸がんが原因で亡くなる20代の若い患者さんが増えているからです。 子宮頸がんの原因となるHPVを持っているかは検査をしないとわからないし、子宮頸がんの症状が出てから病院に行くとなると、それはもうかなりがんが進んでいる状態になってしまいます。 症状が出ていない段階でこそ、検査することが必要なんです。 性交経験がない人は、検診を受けなくても大丈夫です。 子宮頸がんは性交経験がなければ絶対にならないというわけではないですが、性交経験がない方が子宮頸がんになる場合は、逆に通常の子宮がん検診では見つけにくいからです。 検診ではなく、出血などの症状が出た場合に受診し、必要に応じて検査を受けてください。 逆にいうと、性交経験があれば20歳より前でもヒトパピロマーウイルスに感染している可能性があるため、注意が必要です。

どんな検査をするの?

子宮がん検診では、問診、視診、細胞診、内診を行います。 問診では、普段どの病院でも聞かれるような基本的な質問に加え、最終月経やその期間、生理周期や経血量などについても聞かれます。 妊娠歴や持病、性交経験の有無についてもこのタイミングで聞かれます。 視診は、クスコ(膣鏡)という器具を入れて子宮頸部を確認します。 細胞診は、専用の器具を使って子宮頸部の細胞をこすり取ります。 採取した細胞は、顕微鏡で異常がないか確認をします。 (東京都福祉保健局のポータルサイト「TOKYO#女子けんこう部」より) 細胞診では、しっかりと子宮頸部を目視して細胞を採らなければならないので、内診台に乗る必要があります。 ベッド上でもできなくはありませんが、子宮頸部を目視しづらいため、内診台の方が検査の質は高い可能性があります。また、検査時間も内診台の方が短くすむでしょう。 視診ではデリケートゾーンに異常がないかを見て確認し、内診では子宮が腫れていないか直接触って確認します。 それぞれ役割が違っていて、子宮の状態を確認するためにはどれも大切な検査です。

「エコー検査」をおすすめされたけど…

ーー私は先日初めて子宮がん検診を受けたのですが、その際エコー検査も有料オプションとして勧められました。エコー検査も受けた方がいいのでしょうか? エコー(超音波)検査はすごく情報量が多いので、できれば受けるのがおすすめです。 「子宮が腫れているように見えて、実は異常はなかった」というような偽陽性が多いことから、エコー検査は自治体の検査内容には含まれていないのですが、せっかく内診台に乗るなら一緒にした方が個人的にはいいと思います。 実際、エコー検査をしたことで、予想していなかったいろいろな病気が見つかるという例もあるので、追加で費用はかかってしまいますがおすすめです。 生理周期は検診を受ける受けないにかかわらず、知っておいた方がいいですよ。 一応24日から38日が正常とされていますが、そこをいつも外れるようだったら、排卵障害や月経障害の可能性もあります。 もし妊娠していた場合はそれこそ「今、何日目?」っていうのが分からないので、やはり知っておいた方がいいですね。 妊娠中は子宮が充血していて出血しやすい状態でもあるので、細胞を採取する時の検査器具を変更するなど、検査の仕方に違いが出る場合もあります。

痛みの不安は相談すべし

ーー内診の痛みが不安です。痛みを和らげるためにできることや、病院側でしてくれることはありますか? 一番は、力を抜くことです。緊張してしまうのもわかるのですが、思い切ってリラックスすると器具が入れやすくなり、身体への負担は減ります。 内診台に乗るのが恥ずかしくて、腰が引け気味になってしまう人がいますが、そこはもう恥ずかしがらず、しっかりとお尻を突き出した方が絶対に痛くないです。 スムーズに内診できれば時間はそうかからずに終わるので、痛みも多少和らぎますし、精神的にも楽かなと思います。また、病院によっては麻酔ゼリーなどをぬって少し痺れた状態で内診を受けることもできます。 最近では、器具の大きさにも種類があって、痛みが辛い人は小さい器具を使うなどの対策法もあります。 昔はMサイズが標準でしたが、最近はSS〜Sサイズを使うことが多いです。患者さんの負担が減るように変化してるんですよ。 そうです。対応は病院によって異なる場合がありますが、痛みが不安な場合はそれを伝えることが大事です。 ーー検診を受けた後に気を付けた方がいいことはありますか? 検査後出血する可能性もあるので、薄いナプキンやおりものシートをあてておくと安心です。 子宮がん検診に限らず、何か不安があった時にお医者さんに「これくらいなら大丈夫だよ」と言ってもらうことで安心することもあると思います。検診をきっかけにかかりつけの婦人科を持つのもよいこと。もっと気軽に、身近に婦人科を受診してほしいです。 情報や質問も気軽にお寄せください🙌 友達登録をよろしくお願いします。

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