聴覚や言語に障害がある人たちが買い物時に、より意思疎通しやすくするためだ。 指差しのシートは東京、神奈川、愛知など14都道府県の約20店舗で21日から順次、設置を始め、全国の店舗に拡大していく。 まず、レジカウンターに設置する「指差しシート」には、支払い方法や、有料レジ袋・はし類、あたためが必要かなどの表記がある。 それぞれ、イラストを指差して、支払い方法などの希望を伝えることができる。 また、もう一枚の「コミュニケーションボード」には、「ファミマのアプリはおもちですか?」「タバコは何番ですか?」「いくついりますか?」などの質問も記載されている。 問いかけには、シートに印字してある「◯ はい」「× いいえ」や、数字を指差して答えることができる。 カウンターで販売されている「焼きとり」や「中華まん」、ファミチキなどの「ホットスナック」についても、イラストを指差して購入したいと伝えられる。

聴覚に障害がある社員の意見を参考に作成

2019年には、障害者の就労などに専任で取り組む「業務サポートグループ」を新設。 障害がある従業員も、障害の特性に合わせて、働ける場を広げていけるように模索しているという。 今回の指差しシートも、聴覚に障害がある社員の意見を参考にして作成した。 Twitterでは、シート導入の報道を受け「本当にありがたい」「やさしいツールが色んな場で広がっていけばいいな」などの声があがっている。

ローソンは8月末に指差しシートを設置

コンビニ大手での指差しシートの設置は、ローソンが先鞭を付けた。 8月30日から全店舗のレジカウンターに、レジ袋購入などについてイラストを記載した指差しシートを置きはじめた。 ローソンの広報担当者は8月にBuzzFeedの取材に応じ、「マスクを着用しているコロナ禍では、相手が話す言葉を口の動きで判断することが難しくなった」という聴覚障害がある社員の声をもとに、シートを導入したと話している。 「耳マーク」とは、聞こえが不自由なことを表すと同時に、聞こえない人、聞こえにくい人への配慮・サポートをするという意志を表す。 一般社団法人「全日本難聴者・中途失聴者団体連合会」が保有するマークで、鉄道会社や銀行、劇場の窓口などでも設置が広まっている。

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